「NOVOって実際どうなの?」その疑問に、5年間使ったオーナーが答えます。
「NOVOの焙煎機が気になるけれど、実際どうなんだろう?」
価格や電気代、設置の条件、メンテナンスの手間…。導入を検討すると次々に疑問が湧いてきます。
僕はNOVOを導入してから5年ほど使い続けてきました。
消費電力や日々のメンテナンス、焼き上がりの安定感まで、良かった点も気になる点もだいぶ見えてきました。
この記事では、NOVOオーナーが5年間の実使用でわかったことを、できるだけリアルにお伝えします。
当店は整体とコーヒー焙煎所兼業という特殊な状況ですが、参考になれば幸いです。
NOVOの初期費用・導入コスト
本体:約300万(購入当時)
本体カラー変更、本体内照明設置等のオプションで+αでした。
当店はオプションなしです。
導入前に必要の設備:別料金
排気管の設置
三相200V(動力)の設置
NOVOの電気代(ランニングコスト)
電気代:¥10000/月 前後
焙煎をしてない時間は電源を落としています。
以前は一日中アイドリングしていましたが、その際は電気代3倍くらいでした。
当店は他業務(整体)をやっているので焙煎量は多くありません。
生豆購入量:30~40㎏/月
焙煎量:1~2㎏/日、500gくらいを数回が多いです。
消費電力は焙煎時間によるので、少量でも数を回すと電気代がかさみます。
メンテ代・消耗品
ペーパーフィルター:¥3600(1袋25枚入り)汚れたら交換
パッキン:¥4000 今までに1度だけ交換しました
焙煎400時間でエンジニアによるオーバーホール:¥100000
実際に豆を焼いている時間でのカウントです(アイドリングは含みません)。
当店では2年に1回くらいの頻度です。
もう少しオーバーホールの頻度が少ないと有難いですが、
おかげで5年間1度も焙煎ミス、不具合、誤動作がありません。
常に風圧や高温にさらされている状態でこれは特筆すべき。
日々のメンテナンスの手間
使用後に豆の触れる部分を本体から取り外し洗浄。工具もいりません。
家庭用サイズのキッチンがあれば十分です。
焼き上がり
熱風による撹拌でむらなく均等。チャフもほとんど残りません。冷却まで一連で、取り出した豆にすぐ触れます。

室温の影響
室温20℃以下で焙煎に影響がでると指示がありますが、実際はもう少しシビアな印象です。
特に冬の朝などは、エアコン全開で室温を20℃以上にあげても焼き上がりが浅くなる傾向にあります。
既定の暖機運転(10分)では寒さで冷え切った機械全体が暖まりきらないのかもしれません。
開店前にタイマーでエアコン、高温で空焼き、焙煎中に風量を落とすなどをして対策をしています。
朝一だけ注意すればあとは安定して焙煎できます。

操作性
タッチパネルでグラム数と焙煎度を選択するのみ。シンプルで直感的に操作できます。

柔軟性
初期設定のままで十分に美味しく焼き上がりますが、焙煎プログラムを作成することもできます。
10段階に分かれたフェーズに1秒1度単位で入力できます。
当店では初期設定のまま使用し、色やハゼ音を基準に焙煎の途中終了や延長機能で好みの味を出しています。

設置状況
設置
車が付いていて一人でも移動できます。


排気管
1mが推奨と言われましたが、当店は3mほどあります。排気はスムーズで不具合はありません。

音の大きさ
店外への影響はありません。
NOVOから3m弱のところにある固定電話
アイドリング中:気にはなるが問題なく会話ができます。
焙煎中:会話はできるが聞き取りにくい。
NOVOから4~5m離れた施術ベッド(パーテーション有)
アイドリング中:会話はできるが整体という業務の性質上かなり気になる。
焙煎中:会話に支障がある。
排気の影響
焙煎時の排気は勢いがあり、素早く外気にまぎれてくれます。当店が駅前の路面店という元々ざわついた環境ということもありますが、5年間トラブルはありません。冬場の夜間は排気が白く目立つため立て続けての焙煎は控えています。

他業務との兼業は可能?
当店は一つのテナント内で整体とコーヒー焙煎所を兼業しています。もともとの整体院にNOVOを導入しました。本体設置場所、排気、動力さえ確保できればどの業種でも兼業は可能かと思います。

まとめ|NOVOを5年使って今思うこと
味わいの幅の狭さを当初は心配しましたが、オリジナルのプログラム作成や焙煎中の微調整でいくらでも好みの焼き上がりを狙えます。熱風式は「職人の味にならない」なんて意見は本当にナンセンス。なりません。職人もNOVOの味は作れません。優劣ではなく違いではないでしょうか。
店先での抜群のビジュアル、機械としての安定感、扱いやすさ、焼き上がりのクオリティと再現性。何より元々が整体院という、限られた人としか関係を持つ機会がなかった僕が、NOVOを導入することによって今までまったく接点のなかった方たちと出会い、世界を広げられたことが最大のメリットです。

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